鉛直全応力(vertical total stress)は，湿潤(飽和)単位体積重量に層厚を掛けたものの総和となるので，
σ_v = 16×4 ＋ 17×2 ＋ 19×7 = 231 kN/m²

間隙水圧(pore water pressure)は，水の単位体積重量を10 kN/m³ とおいて，
u_w = 10×(2＋7) = 90 kN/m²

鉛直有効応力(vertical effective stress)は，有効応力の原理(σ_v = σ_v' ＋ u_w)より
σ_v' = σ_v - u_w = 231 - 90 = 141 kN/m²
また，水中重量(γ'=γ_sat - γ_w )を用いて 求めることもできる．なお，第1項目は地下水面より上なので水中重量を用いてはなら ない．
σ_v' = 16×4 ＋ (17-10)×2 ＋ (19-10)×7 = 141 kN/m²

なお，水の単位体積重量を9.8 kN/m³として計算した場合，全応力は同じで すが間隙水圧は 88.2 kN/m²， 鉛直有効応力は 142.8 kN/m²と なる．もちろんこれも正解である．

ここで求めた鉛直有効応力のことを，有効土被り圧 (effective overburden pressure) とも言う． 有効土被り圧の計算は地盤工学においてもっとも基本的かつ重要な事項で あるので必ず理解しマスターしよう．

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