荷重P の作用点からA点までの距離r は、
![]()
である。これよりまずP によって生ずる鉛直応力を求める。![]()
ポアソン比ν = 0.5 のとき、Boussinesqの解の要素において、![]()
となるので、水平応力とせん断応力は簡便な形で表され、![]()
![]()
を得る。
計算自体は簡単であるが、ここでポアソン比ν = 0.5 という与条件について考えてみよう。
ポアソン比が0.5という条件は、載荷軸と直交する軸ひずみεx,εy が載荷軸方向の直ひずみεz の半分ということである。これは、材料(地盤)の体積変化が生じない特異な条件である。(押した分だけ横にはみ出る。2方向あり、半分ずつなので0.5。)
土は一般的に、弾性域の小さなひずみ段階においては体積収縮が起こり、ポアソン比は0.5以下となる。ただし、飽和土において非排水条件が満足されると、(水や土粒子自体の体積収縮を無視すれば)等体積条件となりポアソン比0.5を仮定することができる。