2006/11/13 出題分

観測点における井戸からの距離と,不透水層からの水位をまとめると以下となる.

揚水量を毎秒あたりに換算すると以下となる.

以上の値を,重力井戸の定常揚水の関係式に代入して透水係数を求める.


<補足1>
透水係数の単位は,できるだけcm/sでそろえた方がよい.
地盤工学会基準の透水試験のデータシートはこの単位で示されており,当然設計計算もこれが基本となってくるためである.また,値のとりうる範囲が広いので,たとえば技術者間で議論するときに,相互に思い描いている単位が異なることで桁が違っても気が付かない可能性がある.机上の演習では他の単位でも問題ないが,実務において単位がバラバラなのは非常に都合が悪い.なお,単位が付されていない場合は致命的になる.
<補足2>
対数の計算ミスに注意すること.
常用対数 log10と自然対数logeの誤用がよく見られる.
lnと表示されていれば明らかに自然対数と判断できる.log記号だけでeや10などの基底がない場合,工学系の著書では常用対数の意味であることが多いが,自然対数の場合もあるので注意してほしい.
関数電卓では通常前者はlog,後者は lnがキーに印字されている.

一方,数学書ではlogを自然対数として表記することが多いかもしれない.たとえば以下の積分公式のように.

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